第2部 第1話:2か月ぶりに、宿題と向き合う

「完成した」という感覚は、まだない——第3回の終わりに、私はそう書いた。

あれから約2か月。AIニュースのページは、作ったときのまま動き続けていた。WordPressのプラグインが、ITmedia AI+とBusiness InsiderとZennの記事を、毎日律儀に集めてくれていた。それ自体はありがたい。ありがたいのだが、久しぶりにページをまじまじと眺めて、私は小さくうなった。

「によって RollNuts 2026年7月13日 に 2:23 AM に」

記事の下に、こういう日本語が並んでいる。英語の表記を機械的に置き換えたせいで、助詞が渋滞している。しかも同じ記事が2回ずつ表示されている日がある。記事の抜粋は「はじめに[…]」で唐突に途切れる。どの記事がどのメディアのものなのかも、ぱっと見ではわからない。報道記事とエンジニアの技術メモが、同じ顔をして同じ列に並んでいる。

要するに、動いてはいるが、整っていない。

2か月前の私は、これで精一杯だった。プラグインの設定画面と格闘して、表示の細部まではとても手が回らなかった。「まず動くこと」がゴールだったから、それでよかったのだ。

でも今は、少し事情が違う。この2か月のあいだに、私はClaudeと一緒にチャットボットを2つ作って、サイトで公開するところまでやった。診断ツールも作った。AIとの作業の進め方も、ずいぶん変わった。だから、ふと思ったのだ。今の自分と今のClaudeなら、あのニュースページをどこまで作り直せるだろうか。

Claudeに「AIニュース刷新企画の続きをやりましょう。概要は把握できていますか?」と聞いてみた。

返ってきた答えに、少し驚いた。前回どこまで話したか、課題が4つあること、プランAとプランBのどちらに進むかの分かれ目が何か。全部覚えていた。正確に言えば「覚えていた」というより、前回の会話の要点をメモとして残す仕組みがあるらしいのだが、体感としては「続きから」会話が始まった。

2か月前は、毎回ゼロから説明していた。何がしたいのか、何がうまくいかなかったのか、私が求めているのは専門家向けの情報ではないこと。同じ説明を何度もした記憶がある。それが今回は、初手から「今日はどこから進めますか?」だった。

宿題と向き合う準備は、向こうのほうが先にできていた。

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