ネタもとが10本に決まり、いよいよ本体を作る段になった。ここでも、いきなりコードは出てこなかった。先に設計の相談があった。
論点は3つ。ニュースをどうやってWordPressに表示するか。どのくらいの頻度で更新するか。記事をどう並べるか。
1つ目の説明で、私は一度「どういうことかよく分かりません…」と白旗を上げた。すると言い直しが来た。ニュース一覧そのものはGoogle側で完成品として作っておき、WordPressのページには「窓」を1つはめる。窓の向こうに、Google側で作った一覧が映る。読者には普通にページの一部に見える。実はAI秘書も相談受付ボットも同じ方式です——と。
あの2つと同じなら、話が早い。窓方式に決めた。
更新は6時間ごと。1日4回も更新されれば、AIニュースとしては十分すぎる。並べ方は、報道記事を新着順にまとめて各記事にメディア名の札を付け、Zennの技術メモは下に別枠。2か月前からの宿題だった「報道と技術メモが同じ顔で並ぶ」問題は、枠を分けるだけで解決した。
コードができて、GASに貼り付けて、テスト実行。
ここで今回いちばん間抜けなつまずきが起きた。実行してもログに何も出ない。コードが悪いのかと一瞬思ったが、原因は私だった。実行する関数を選ぶプルダウンが、テスト用の「testBuild」ではなく別のものになっていたのだ。Claudeいわく「エラーなく完走しているので、コード自体は正常に動いている良い兆候です」。慰められているのか報告されているのか、よくわからなかった。
プルダウンを直して再実行。今度はログに、報道24件、技術メモ6件。Forbes JAPAN、毎日新聞、ロイター——自分では登録した覚えのないメディアの名前が並んでいた。Googleニュース経由の記事に、配信元の名前を付ける仕組みが働いている。10本のつもりが、実質、日本の主要メディア全部がネタもとになっていた。
ブラウザで表示を確認すると、日付は「2026年7月13日」だけのすっきりした表記。「によって」も「[…]」も、どこにもない。
ひとつだけ、招かれざる客がいた。記事一覧の中に、企業のプレスリリースが1本、堂々と混ざっていたのだ。ニュースの顔をしているが、中身は宣伝である。Claudeに伝えると、タイトルに「PR TIMES」や「プレスリリース」を含む記事を弾くフィルタが1行追加された。退場までが早い。
動くものは、できた。あとは顔だ。
(第5話へつづく)

