第5話:私は「OMOSHIRO-C型」だった (公開編)

公開してすぐ、自分でも通しでやってみた。

11問に答えて、できあがった取扱説明書をながめ、おまけの取説カードを生成する。品名、散楽:高崎。型式、OMOSHIRO-C型。ものごとの決め手は「面白いかどうか」で、AIには参謀でいてほしい型、という意味だ。診断に続いて、また設計した本人が診断されている。

ひとつ、面白いことに気づいた。数日前、紙の上で同じ質問に答えたとき、私は「AIには壁打ち相手でいてほしい」を選んでいた。今日は「参謀」を選んでいる。同じ人間なのに、日によって答えが変わるのだ。考えてみれば当たり前で、じっくり考えたい日もあれば、先回りして驚かせてほしい日もある。

だからこの取扱説明書は、一度作って終わりの文書ではない。使いながら、違和感があれば書き足して育てていくもの。装置の出力の最後にも、そう書き込むようにした。「私はこのメモを新しい会話のたびに渡し、違和感があれば書き足して育てていきます」——AIに宛てた文面だが、実際には自分への約束である。

そして、作り終えて分かったことがある。

取扱説明書は、AIのために書くものだ。でも、できあがったものをいちばん読み込むのは、たぶん自分である。何で動いて、何に腹を立てて、どう扱ってほしいのか。自分のことなのに、言葉にする機会は、こういう装置でも使わない限り案外やってこない。5ヶ月かけて手で取説を作ったときも、そうだった。あれはAIとの協業の記録のようでいて、読み返すたびに一番発見があるのは私自身だった。3分の装置でも、その入口には立てると思う。

「余白」には、これで3つが並んだ。診断は「あなたはどんな人?」と聞く。用語集は「言葉は怖くない」と言う。そして取説メーカーは「それを、AIに教えてあげて」と言う。狙って並べたわけではないのに、3つで一続きの話になっていた。気づいたのは、並べたあとだった。

姉には、URLを送った。人力テストで「逆にめんどくさい😓」と言い切った人が、自分の取扱説明書なら作るのかどうか。装置にとって、これ以上ない審判である。

結果は、また書きます。

※わたしの取扱説明書メーカーは、「こちら」から試せます

(おわり)

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